3CD-BOX【TBSと日本の巨匠・團伊玖磨】完成!
谷川俊太郎作詩の合唱曲、倉本聰や芥川也寸志との対話、オリンピック序曲、ラジオの歴史に残る名作を厳選。
秘蔵音源で聴く作曲家の音楽と人生。
谷川俊太郎は、作詩から半世紀を経て、CD収録の合唱曲《ディヴェルティメント》を聴いて「今の若い人たちに歌ってもらいたいなと思いました。日本語がきれいに響くための練習になると思うんです。合唱コンクールの課題曲になるといいですね」と語っている。
あのTBS Vintage Classics シリーズの最新作。
世界の巨匠たちのJapan Liveに続き、日本の巨匠たちの秘蔵音源を発掘!
日本の歴史的な瞬間は團伊玖磨と共にあった。音で聞く、本人の語りで知る、作曲家の人生。
【作品タイトル】
■TBSと日本の巨匠・團伊玖磨(全3巻セット)
第1集/音楽/CD1「團伊玖磨その音楽/谷川俊太郎、アラブ、東京オリンピック」
第2集/対話/CD2「團伊玖磨の人生/聴き手:倉本聰」
第3集/対話/CD3「團伊玖磨が語る/音楽、タバコ、母、旅」
偉大なる作曲家の仕事がTBSのアーカイブに眠っていた!
「夕鶴」「ぞうさん」「ラジオ体操」など誰もが知る音楽を作った作曲家・團伊玖磨(だん・いくま)。
TBSのアーカイブに眠っていた「日本の巨匠・團伊玖磨」の偉大なる仕事が甦る!
谷川俊太郎と團伊玖磨が新たな合唱音楽をめざした「ディヴェルティメント」。
團伊玖磨が自らアラブに赴き調査研究したシンフォニックルポルタージュ。
日本の歴史に燦然と輝く東京オリンピックを飾った「序曲」・・・。
作曲家の人生に様々な角度から光をあてた倉本聰の3時間に及ぶロングインタビュー。
奇跡的に保存されていた谷川俊太郎の詩作メモや自筆原稿、ラジオ番組のオリジナルキューシートなど初公開の貴重な資料を集成したカラー28ページブックレット付属。
TBSのアーカイブに眠っていた歴史的音源を厳選した豪華3枚組CDとして完成。
■タイトル「TBSと日本の巨匠・團伊玖磨」
■品番:3SCD-0051(全3枚組セット・限定300部)
■定価:4999円(税込)
■バーコード 4560224350511
■発売:2020/02/12
■企画:スリーシェルズ
■出演:團伊玖磨、谷川俊太郎、倉本聰、芥川也寸志ほか
■原盤・協力:TBSヴィンテージ ジャパン
【収録番組】
■混声合唱のためのディヴェルティメント(1968年)
作曲:團伊玖磨、作詩:谷川俊太郎
制作:細谷隆夫・阿部昭・浜井誠
指揮:木下保、フルート: 宮本明恭・植村泰一、合唱:日本合唱協会
■特別番組/シンフォニック・ルポルタージュ《アラブ》(1958年)
構成・作曲・指揮:團伊玖磨/制作:門馬直美
演奏:新室内楽協会、語り:近江正俊
■オリンピック序曲(1964年)作曲:團伊玖磨
■電子音楽「オリンピックの鐘」(1964年)作曲:黛敏郎
実況:渡辺謙太郎、ゲスト:芥川也寸志
■「倉本聰・ニッポン人生録」 第17回~19回(1997年)
■「百万人の音楽」(1988年)
司会:芥川也寸志
■「暮らしのサロン」~タバコの話(1967年)
■「母を語る」(1968年)
■ 朝のファンファーレ「一口ゼミナール」~島の話(1984年)
【3枚組CD、28ページブックレットのおすすめポイント】
・本人の声、本人の演奏による「リアルな音の記録」を初CD化
・まるで團伊玖磨が目の前に居るかのような対話の数々を収録
・歴史ファン、文学ファン、音楽ファンまでに配慮したわかりやすい内容
・谷川俊太郎秘蔵の自筆原稿など、貴重な写真を多数掲載
・谷川俊太郎への最新インタビュー(2019年)を掲載
・TBSに残された歴史的音源を専門家がセレクション
・TBS制作のラジオ、テレビ番組における團伊玖磨関連データを掲載
・オリジナルキューシートなどの当時の秘蔵資料を掲載
・TBSと日本の巨匠シリーズのスタート記念の特別価格で発売
【TBSと日本の巨匠・團伊玖磨/収録曲目一覧】
第1集「團伊玖磨その音楽/谷川俊太郎、アラブ、東京オリンピック」
■混声合唱のためのディヴェルティメント(1968年12月22日放送/芸術祭賞受賞記念番組)
作曲:團伊玖磨、作詩:谷川俊太郎/制作:細谷隆夫・阿部昭・浜井誠
指揮:木下保、フルート: 宮本明恭・植村泰一、合唱:日本合唱協会
1.冒頭コメント
2.團伊玖磨(作曲)のコメント
3.谷川俊太郎(作詩)のコメント
4.木下保(指揮)のコメント
5.演奏者紹介
6.ディヴェルティメント 第1章「風」
7.ディヴェルティメント 第2章「愛」
8.ディヴェルティメント 第3章「祭」
9.ディヴェルティメント 第4章「巡礼」
■シンフォニック・ルポルタージュ《アラブ》(1958年2月23日放送/特別番組)
構成・作曲・指揮:團伊玖磨/制作:門馬直美
演奏:新室内楽協会、語り:近江正俊
10.オープニング音楽(音楽:團伊玖磨)
「バグダッド」
11.ひらけゴマ~寺院
12.アラブのバザール
13.バグダッドの楽隊
14.金属の弦楽器サントゥールのソロ
15.擦弦楽器ラババのソロ
「砂漠」
16.ジープで砂漠へ (音楽:團伊玖磨)
17.白いラクダに乗った老人の歌
18.数々の人類の歴史を飲み込んだ砂 (音楽:團伊玖磨)
19.遥か彼方の地平線
「遊牧民」
20.ベドウィン族、遊牧の大移動 (音楽:團伊玖磨)
21.遊牧民のラクダの声
22.族長の歌「お前を殺すぞ」
23.アラブの小笛ミズーチ
24.オアシス(音楽:團伊玖磨)
25.アブマリアの泉 (音楽:團伊玖磨)
「バグダッドふたたび」
26.再びバグダッドの街角
27.アラブのキャバレー(カヌーンソロ)
28.いつ果てるともないアラブの夜 (音楽:團伊玖磨)
29.さようならアラブ (音楽:團伊玖磨)
30.番組クレジット
■オリンピック序曲(1964年10月10日放送/オリンピック東京大会実況中継 第1日)
実況:渡辺謙太郎、ゲスト:芥川也寸志
31. 13時00分の時報~番組テーマ音楽~実況中継~
BGM:行進曲「大空」(作曲:須摩洋朔/斎藤徳三郎指揮、自衛隊中央音楽隊)
32. 堂々たるバンドの行進~芥川也寸志のコメント
BGM:行進曲「雷神」(作曲:スーザ/岡英男指揮、消防庁音楽隊)
33. 13時49分「すべての目が、耳が、いまこの国立競技場に」
34.「オリンピック序曲」(作曲:團伊玖磨)斎藤徳三郎指揮
陸・海・空自衛隊、警察、消防庁、皇宮警察、神奈川県警、各音楽隊ブラスバンド
35.「オリンピックで重要なことは勝つことではなく参加することである」
電子音楽「オリンピックの鐘」(作曲:黛敏郎)
第2集「團伊玖磨の人生/聴き手:倉本聰」
■「倉本聰・ニッポン人生録」 第17回~19回(1997年2月9日、2月16日、2月23日放送)
1.ナレーション
「幼少期」
2.オレンジ色のアロエの花が咲く八丈島にて、高台にある團伊玖磨邸
3.家業について、生まれについて、世襲を厭う家系
4.人生最初の視覚的な記憶
5.人生最初の音の記憶
6.音楽家として頭に残る最初期の記憶
7.父の考えからピアノを始める
8.一宮道子(三千子)先生の教育
9.血盟団事件について
「東京音楽学校」
10.東京音楽学校の歴史
11.山田耕筰の仕事
12.作曲家になろうと決心する
13.中学二年、山田耕筰に面会に行く
14.山田先生は曲でなく人間をみた
15.下総皖一の厳しい指導
16.実作について、骨格を大事にした諸井三郎
17.山田耕筰の指導、日本語のイントネーション
「戦争、軍楽隊、終戦」
18.戦争と重なった自分の青春
19.音楽学校から陸軍軍楽隊へ
20.陸軍軍楽隊の同級生
21.軍楽隊の生活
22.学徒動員
23.軍楽隊から戦後の音楽家が育った
24.團伊玖磨の認める軍歌・戦時歌謡10選
25.戸山学校が燃えて、浅草橋で終戦を迎える
26.B29のビラで予感した終戦
27.終戦直後の軍楽隊、またあう日までグッドバイ
「戦後」
28.終戦後、電車もハガキも、人々は業務をこなしていた
29.父との約束「学校を出たら自活」
30.NHKの専属作曲家は13人
31.ジャズの流入
32.日本人のリズム感覚、ジャズとストリップ
33.映画音楽はだいぶあと
34.コンクールで芥川也寸志と1位を分け合う
「オペラ」
35.夕鶴について
36.素朴な疑問への回答として
37.ヨーロッパでも上演されるオペラを書きたい
38.オペラを書くには「なぜ歌うか、なぜ話すか、を疑え」
39.日本の音楽文化は、受け取る側の変化を求められている
40.本気で書く。物を作るには物を作る生き方をするべき
41.自分に手間ひまをかけて経験を積むことが大事
42.7つめのオペラに至るまで、将来残るオペラの題材とは
43.オペラは手書きで楽譜を書く。本当のオペラ劇場で完全上演を
「倉本聰のコメント」
44.インタビューを終えて
第3集「團伊玖磨が語る/音楽、タバコ、母、旅」
■「百万人の音楽」(1988年5月8日放送/司会:芥川也寸志、野際陽子)
1.番組テーマ
「中国旅行」
2.海南省と南寧への旅
3.56の民族からなる中国
4.中国への旅は36回目
5.芥川也寸志の訪中話。杜子春の峨眉山へ
6.若き日のソ連から中国への旅
7.砂漠の話
8.ラクダの話
「中国の音楽」
9.腱鞘炎を鍼で治す
10.西洋医学と東洋医学を音楽に当てはめて考える
11.中国は芸術より先に人間がいる
12.中国はおおらか、日本は尻込みしてしまう
「シルクロードと3人の会」
13.管弦楽組曲「シルクロード」
14. 3人の会
15.今後は第2シルクロードを書きたい
■「暮らしのサロン」~タバコの話(1967年10月11日放送/聴き手:高階玲子)
16.作曲しているときは吸わない
17.日本語の名前を大切に
18.食べ過ぎ、飲みすぎだって良くない
19.パイプの良さ
20.タバコを美味しく吸うには
21.愛用のパイプ
22.「ダンヒルたばこ紳士」
■「母を語る」(1968年5月10日放送)
23.母はアメリカで生まれた
24.アメリカで育った母の性格
25.アメリカの家庭と日本の家庭との違い
26.母の教育方針
27.「思う通りやりなさい」母は音楽への夢を応援してくれた
28.音楽学校を経て、家へ戻ると
29.世の中の本当の厳しさを教えてくれた母
■ 「一口ゼミナール」~島の話
(1984年7月23,24,25,26,27,28日放送/聴き手:山本文郎)
30.「にっぽん島の旅」全5巻の話
31.山本アナウンサーの感想
32.八丈島の生活
33.釣りは地球との会話
34.八丈島の方言
35.第1巻「太平洋の島々」の話
36.島へ滞在する喜び
37.「パイプのけむり」の話
38.島は日本人の魂のふるさと
39.大自然に暮らす人々への配慮
40.第2巻「北海道の島々」の話
41.歴史、美食、祭り、流通、旅の醍醐味
42.第3巻「瀬戸内海の島々」の話
43.島は島。孤独によって自分を取り戻す
44.八丈島のスナック、島の酒
45.テレビ番組「音楽の旅はるか」の話
46.第4巻「九州の島々」の話
47.無人島の話
48.人が住む島に必要なもの
49.第5巻「沖縄・薩南の島々」の話
50.沖縄の音楽
51.沖縄から先の島々
52.18年暮らしている八丈島
53.島の人々
54.島の抱える問題
55.團伊玖磨が推薦する島
56.訪ねていない島をシラミ潰しに
團伊玖磨(だん いくま 1924-2001)
オペラ《夕鶴》をはじめ、《ぞうさん》《やぎさんゆうびん》 《ラジオ体操第二》《花の街》など多くの作品が親しまれている国民的作曲家。 大田黒元雄の『西洋音楽史物語』を読み、12歳で作曲家になると決めた少年は、 東京音楽学校(後の東京藝大)を経て、陸軍戸山学校軍楽隊で小太鼓と編曲作業を担当して作曲家になった。師は、山田耕筰、諸井三郎、近衛秀麿、下総晥一、橋本國彦、細川碧ら。七つのオペラと六つの交響曲を創作の柱とし、管弦楽では《シルクロード》、吹奏楽では《祝典行進曲》、合唱では《筑後川》などすべてのジャンルへ愛される作品を残した。
作風は、大陸的で雄大な時間の流れと歌謡性、オーソドックスではあるがゆるぎない構造美が持ち味である。
盟友の芥川也寸志、黛敏郎と3人の会を結成して、戦後の作曲界に大きな足跡を残したほか、前衛の波に揺らぐことのない確固たる創作姿勢で77年の生涯を貫いた。様々な歴史文化芸術に触れるために、旅を愛する人でもあったが、なかでも中国には1966年以来、50回以上訪中。日中文化交流協会の会長を務めるなど中国との関わりが深かった。27巻に及ぶ随筆集『パイプのけむり』シリーズなど著書多数。2001年5月、旅行先の中国・蘇州で急逝。